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この日 この場所に いることの不思議
ここに いることを 確認すべく 微弱な信号を……
何億光年彼方の Xへ向けて

ガルヴェイアス&ギャッツビー

 

 

JUGEMテーマ:日記・一般

 

 

本日も晴天なり。

なんだか無声映画のごとく、

日常が進行しています。

 

いまだ咳がおさまらず、

土曜日は耳鼻咽喉科に、

二、三時間待ちといわれ、

ええっ!

病院のホームページとリンクさせ、

待ち時間が見れるという。

というわけで1時過ぎに診察を受け、

異常なしということで帰ってきた。

 

お医者さんにむかって、

「わたし薬飲まないんです」

という微妙な発言。

義母は9類の薬を飲んでいる。

血圧の薬、

むくみを取る薬、

胃薬、

安定剤、

残りは便秘薬で、

効能は、

排便を促す、

便を柔らかくする、

下痢止め、

 

うーん、

認知老人のお通じ事情の難しさは、

経験済みですが……ね。

 

どこまでも横道にそれるのでこのぐらいにします。

 

 

 

 

ここしばらく読んだ本は、

ガルヴェイアスの犬とグレートギャッツビー。

(グレートギャッツビーは名前だけは知っているけれど)

 

ガルヴェイアスの犬は、

好きな文章ですんなり読めるのに内容が入ってこない。

なんだろう?

印象に残っているのは、

夫の浮気相手と戦うために、

自分の糞尿を10回分集め、

浮気相手に投げつけて取っ組み合いをする女性。

 

あとは誰が誰でどんな関係性があるのか?

この本の主人公はガルヴェイアスという土地で、

 

最後のページ、

死にはさまざまな形がある。

においをうしなう。名前をうしなう。まだ肉体も、その影も自分のものとしながらも命をうしなう。

においをうしなう。名前をうしなう。まだ時間もあり、瞳に力もありながらも命をうしなう。

 

 

動きを止めたまま、宇宙はガルヴェイアスを見つめていた。

 

 

なんと難しいことを平易に書こうとしているのだろう。

 

 

 

(小川高義 訳 です)

 

 

並行して「グレート・ギャッツビー」を読み、

これもあるいみ私には難解で……。

映画は何作かあるみたいですが見ていないので……。

 

 

と、話は大幅にずれてしまうのですが、

たまたま映画「カポーティ」を見て、

 

カポーティが「冷血」を書くまでのドキュメンタリーということですが、

この映画が衝撃的で、

カポーティは読んでいないけれど、

カポーティ役の気味の悪さが絶妙。

小説を書くということはこんなにも大変なことなのか!

 

カポーティは冷血を書いてからは一作も書くことができず、

アルコールに溺れて死んだと聞きます。

 

 

とてもとても私にはそんな覚悟も力量もないと思い知らされましたねぇー。

 

 

 

https://filmarks.com/movies/35677/spoiler

 

 

 

 

 

 

 

| 読書 | 10:40 | comments(0) | trackbacks(0)
マイリンク

 

 

 

 

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ああ涼しい!(^^)!

生き返るよ〜と思うものの、

からだ的にはそうでもないらしい……。

なんだか重いずた袋を引きずっているような気もする。

 

頭にもやがかかっている、

なんだろう?

そういえば、

最近の空は、

雲が多いよなあ〜、

晴れていても雲に覆われている……。

 

そうそう、

マイリンクだった。

 

彼の文学ジャーナリズム初登場は、

とある風刺雑誌への投稿がきっかけとある。

副編集長のゲヘブは一読、

てっきり狂人の書いたものと思いこんだ。

「そう悪くないとこもあるんだがな」と屑籠へ。

編集長のトーマが、

退屈まぎれに屑籠に突っこんだステッキに引っかかった原稿を拾い上げ目を通すうちに、

うなった。

「何だ、これは?」

「狂人の投稿です」とゲヘブ

「狂人? そうだろうな。しかし天才だ。

 うむ、うむ、ゲヘブ。天才と狂気ってやつさ」

 

と、書き始めると留まるところがないが、

『ゴーレム』を読む前に『ナペルス枢機卿』を読む。

 

 

 

 (この本は絶版で手に入らないらしい)

 

 

では、ナペルス枢機卿の一節を、

 

 私たちが人生と称しているもの、

 あれは、死の待合室なのです。

 突然私は――そのとき――了解したのです。

 時間とはなにかを。

 私たちは時間でできた構成物なのであり、

 肉体とは、物質であるかのようにみえて、

 流れ去っていった時間以外のなにものでもないのです。

 

 なんということでしょう、

 私たちは時間でできている、

 肉体も流れ去って行った時間であると、

 

そうかもしれないと不思議に納得してしまい、

そして、

 

 なにかを『理解する』とか『創造する』というのは、

 『見たり』『創造したり』するものの形をたましいが身につけて、

 それと一体になることにほかならない。

 

 

 

 

http://owlman.hateblo.jp/entry/20120805/p1

 

 

 

 

ふと栞代わりに使っていた紙切れを見てぞぞぞーっ ^_^;

 

 種村季弘はこの本の翻訳者で、

 4年前の9月

 「種村季弘の眼 迷宮の美術家たち」

 板橋美術館に行った時のチケットだった。

 

 

 

 

 

 

https://ameblo.jp/artony/entry-11929056161.html

 

 

 

 

 

| 読書 | 09:32 | comments(0) | trackbacks(0)
バナジウム

 

 

 

 

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暑い!

ひたすら暑い!

 

昨日は夏祭りで、

仕事の関係でかき氷をけずった。

よさこい踊りのパレードは暑さで縮小され、

メダカ祭りも、

メダカが茹りそうだった。

 

 <*)) >=<

 

暑さは人の意欲を減退させる。

まだ寒い方がいいと常々思う。

 

 

 

 

プリーモ・レーヴイの「周期律」を読み、

元素の名前たちが〜頭の中で奏でるメロデイのように残響。

 

この作品はなんなのだろう?

意識の上澄みを掬い取った、

詩作品のようなものだ。

 

レーヴイはアウシュビッツの事を書いてきて、

浄化したい思いにとらわれたのかもしれない……。

 

 

 

「バナジウム」とはどんな金属なのだろう?

これは本当のことなのだろうか?

それともレーヴイの創作なのだろうか?

 

その男の特徴的なスペルミスで、

レーヴイのなかから消えなかったマイヤーという人物を見つける。

 

 

アウシュビッツでレーヴイはマイヤーから靴の施しを受ける。

それにより生き延びたのかもしれないが、

レーヴイのマイヤーに対する気持ちは複雑だ。

ナチ党員のマイヤーは、

生き延びたとしても安住することはできなかったのだろう。

彼はレーヴイに会いたいと手紙を書いた。

許しを請いたかったのだろうか?

 

 

マイヤーは死に、

レーヴイも死んだ。

 

結末はやはり「死」しかなかったのだろう。

 

これは寒い暗い国のお話だ。

暑い常夏の国ではこういう歴史は生まれないような気がする。

 

 

 

 

https://calabrogiapponese.wordpress.com/2017/09/20/primolevi/

 

 

| 読書 | 11:22 | comments(0) | trackbacks(0)
八月の光

 

 

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暑いときは思考能力が止まる。

締め切った部屋でエアコンをかけているので、

夜寝ているときなど手足が冷えるし、

息苦しく呼吸困難さえ感じる。

 

どういう具合で、

こんなものに吸い込まれた空気が冷やされるのだろう??

室外機からは不快な熱風が吐き出され、

外気の不快指数をあげる矛盾。

 

そこで目に見えないものと葛藤する。

新鮮な空気が盗まれ、

日に日に人は弱っているのだ。

エアコンなどというものに

人から人である所以の何かを奪いとられ、

濾過された似非空気の中で飼いならされる……。

 

   ☼ ☁

 

昨日は少しだけ涼しさを感じたので外に出た。

美容院で髪をバッサリと切り、

特養に入っている母たちに混じっても違和感がないと笑う。

 

プレーり、

ああなんだっけ?

アウシュビッツの生き残り、

見えない声の残響、

思い出せない……、

「失われた声の残響」プリーモ・レーヴィ でした。

並行してフォークナーの「八月の光」を読んでいたのですが、

それも数ページで終わります。

 

まだまだ暑い八月は終わらないけれど、

フォークナーの八月は終わってしまうのかと思うと……。

 

 

https://ameblo.jp/classical-literature/entry-11614865769.html

 

 

言い難い虚しさと淋しさを感じる。

登場人物、リーナとクリスマスの残像は鮮明で、

こういう人物が描けたらなあー……、

無理に決まってるけれど、

小説とい物語の中で、

人が生きて動いているということが、

凄いですよねぇー。

 

 ㌿

 

プリーモ・レーヴィ、

彼の本の重さもいや増し、

彼は生き残ったことの重みに耐えられなかったのか……、

 

暑さなのか、

ボケなのか、

頭がまわりません (-_-)/~~~ピシー!ピシー!

 

 

 

 

 

| 読書 | 11:10 | comments(0) | trackbacks(0)
失われた声の残響

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71回目の原爆忌を迎える炎暑の中、

プリーモ・レイヴィーの「失われた声の残響」を読み終えた。

 

 

 

 

 

分厚い本は読みにくかったし、

アウシュビッツ生き残りで化学者であり作家という彼の作品は、

少しの精神の破綻も感じさせなかった。

それが信じがたいことだった。

 

    ㌿

 

フランクルの「夜と霧」は読んだことがある。

彼も精神科医であり脳外科医であったという。

 

過酷な体験を生き延びるには、

冷徹な観察者の視線が必要なのかもしれない。

 

 

失われた声の残響のなかの一文を記してみる。

 

 

私たちは、反転できない何かが解き放たれた無意識の脅迫の上で、バランスを保っています。しかし、空気中の二酸化炭素が0.04パーセントに達したならば、みんな一緒に動かなければならないでしょう。脅威は世界レベルであり、世界は一つだけです。ますます小さく、ますます壊れやすくなっています(……)同じ矛盾が私たちを生かしてくれています。人間の誕生に関する永遠の矛盾、合理的には死すべき運命にあるとわかっているのに、その時々では不死身に思えます。死ぬべきであるという本能と意識が、種の遺伝子に刻み込まれているなら、すぐに絶滅してしまうからです。

 

 人間の誕生に関する永遠の矛盾

 死すべき運命とわかっているのに

 その時々では不死身に思えます

 そうでなけれ種は滅びてしまうから……

 

 

 

 

形而上学的なものは一切信じません。世界が創造された頃の古い考え方です。ピタゴラスの中にもルクレティウスの中にもそれがありました。しかしながら前世期の化学の父たちは、私たちの吸込む酸素は植物から出ていて、植物、樹木の栄養物は、私たちとあらゆる動物が生きている間、さらに死んでからも発する二酸化炭素であると教えてくれました。

 

 

私たち動物は植物が発する酸素により生き

植物は動物の発する二酸化炭素により生きる

 

 

こんな単純明快な世界にあって、

人は人をなぜ殺戮するのだろう?

 

 

 

 

 

 

 

| 読書 | 09:48 | comments(0) | trackbacks(0)
読まずにいられぬ

 

 

 

 

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連日の猛暑、

頭がもうろうとして思考能力なし、

芥川賞、直木賞の発表もありましたが、

わたしには関わり合いのない世界でございます。

 

   ㌿

 

寝る前の読書が唯一の楽しみ、

最近読んでいるのが―ちくま文庫北村薫・宮部みゆき 編の名短篇シリーズ

読まずにいられぬ名短篇

 

ジャック・ロンドン 焚火 辻井栄滋訳

 

原稿用紙にしたら50枚ぐらいの短篇でしょうが、

すごい描写力ですね。

零下70度の世界、

唾を吐いた瞬間、

パチット音がする極寒地で、登場人物は男と狼犬だけです。

 

息もつかせず最後の場面まで引っ張られます。

作者、J・ロンドンもすごい人生を送った人ですね〜。

 

ちなみに柴田元幸「火を熾こす」のタイトルで本が出ているようです。

 

http://boofooooh.hatenablog.com/entry/2014/06/29/235447

 

 

尾崎士郎「蜜柑の皮」

 

原稿用紙30枚ほどの掌編ですね。

 

大逆事件の刑執行を……。

教誨師である男の視点で、

彼らの最後の場面を淡々と描いていき、

蜜柑の皮が無意味に残されていく……。

 

なんとも哀しく不条理な話です。

こういうものを読むと、

なんにも書けないと思いますね。

 

 

 

ブログがありましたので参考まで。

 

https://ameblo.jp/seven7-eight8/entry-11324118141.html

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 読書 | 10:49 | comments(0) | trackbacks(0)
贖罪

 

 

 

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イアン・マーキュアン「贖罪」下

読み終わりました。

 

上巻は読みにくかったのですが、

下巻はスラスラ読むことができました。

前半(第二部)はロビーの戦場体験、

三部は看護師見習いになったブライオニーの話。

そこに編集者からの手紙。

 

掲載は不可能ですが、あなたの将来の創作に興味を抱いていることをお知らせいたします。

 

そして彼女の作品を評価する文面がすばらしいというか、、、、

 

水晶のように透明な現在の瞬間というものは、それ自体として主題にするだけの価値があります――

とくに詩においては。

作家がみずからの才能を示し、知覚の謎を掘り下げ、思考というプロセスを様式化して提示し、

個々人の自我がもつ逸脱性や予測不可能性を開拓し、云々、

という目的にはぴったりでしょう。そうした実験の価値を、誰が否定できるでしょうか?

しかし、前に進む動きがなければ、そうした創作姿勢は気取りに通じる可能性もあります。

逆に言えば、貴作の表面下に単純明快な語りの筋が通っていたなら、

われわれの注意力はより効果的に引きつけられていただろう、

ということです。発展が必要なわけです。

 

ここから具体的な話になるのですが、

 

彼女が事態の理解を根本的に欠いているという事実は丁寧に書きこまれています。

それに続く彼女の決心、

それから、大人たちの謎に一歩踏みこんだという感覚も。

この少女の自我の目覚めをわれわれは目撃することになります。

おとぎ話やお手製の民話や劇

(それらがどんなものであったかが説明されていれば、ずいぶんと違ったはずです)

を捨て去ろうという彼女の決意は興味をそそりますが、彼女は民話という不要物とともに、

フィクションのテクニックという貴重な財産をも投げ捨ててしまったのではないでしょうか。

文章の微妙なリズムや繊細な観察力は認めるとしても、

大いに期待させる出だしがほとんど実を結んでいないのは否定できません。

 

 

 

 

 

ううん、この小説はなんなのだろう?

 

幼い日、ブライオニーは姉の思い人に嫉妬し、ロビーを罪に陥れ刑務所に送る。

そしてロビーの悲惨な戦場体験、

ブライオニーの戦場での看護師体験、

そのなかに紛れ込ませるようにブライオニーが編集者に送った作品の評価?

 

そしてブライオニーが姉と恋人ロビーに謝罪し、

ロビーの無実を証明する陳述書を作ると約束する。

 

結末は、

77歳になったブライオニーは、

著名な作家であり、

痴ほう症の症状が出ている。

 

 

どこに贖罪があるのか?

大事な部分が欠落しているではないか?

 

この本を読んでみてとすすめられたのは、

編集者の文章を読んでみてということだろうか??

ううう〜ん

認知症の影が忍び寄ってきています。

このへんで徒労な作業はやめます。

 

 

 

 

 

 

http://www.shinchosha.co.jp/book/215723/

 

 

2008年に「つぐない」というタイトルで上映されていたみたいですね。

| 読書 | 11:34 | comments(0) | trackbacks(0)
一日を消していく

 

 

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少し肌寒いけれど気持ちのいい朝、

こういう日を五月晴れというのだろう。

老爺の夢を見たと思ったら、

義父の命日が近かった。

 

墓参りに行こうかしら?

 

今日のような日は、

文も書けるし本も読める。
昨日は、

身体にも神経にも、

いやーなかんじの日だった。

外に出て、図書館に、

予約の本を取りに行った。

 

 

     本

 

 

 

 

FUNGI 菌類小説選集

ようこそ、真菌の地へ

 

 

装丁もユニーク、

小ぶりな本を裏返し、

機銑将機,泙任慮出しを読む。

 

すごーい、わくわくする、どれから読もうか!

一遍読んだけれど、

なんだろう? 

見出しの不気味さがどこに? ねぇどこに?

 

 

 

菌糸/ジョン・ランガン

菌類が匂い立つほどの粘液質な描写に戦慄する正統派ホラー

 

トップバッターに相応しい、オーソドックスなキノコ怪奇短篇。父親の様子が徐々におかしくなり、息子がその様子を探りに地下室へと降りていくとそこには──。人間であったものが変質してゆく、生々しい描写が見事である。

白い手/ラヴィ・ティドハー

奇妙なキノコ辞典から抜粋してきたようなキノコ・クロニクル

 

菌類が強い勢力を誇って世界に広がっている状況を歴史語りとして書いた菌類史。非感覚菌類、感覚菌類、菌類神話、菌紀元945年の人類−菌類協定 など読んだだけで強烈に惹きつけられるワードと与太話が連続していく。本作の中では特に好きな一篇

甘きトリュフの娘/カミール・アレクサ

ある目的のためにキノコの潜水艦に乗った男の悲しいストーリー

 

アミガサタケ、シイタケ、クリミニ博士が試験運用中の生体潜水装置に乗り込んで少探検をはじめたら、予想外の事態が起こって──という海洋冒険譚。読み進めていくうちに潜水装置のキノコ的な機構や世界の特殊性が顕になっていくのがおもしろい。

咲き残りのサルビア/アンドルー・ペン・ロマイン

スチーム・パンクと魔法とラヴクラフトをミックスしたウエスタン風の冒険活劇

 

キノコ短篇にして西部劇。菌類の賞金稼ぎである越境者(ビヨンダー)や肺の中に小さな虫が生じる"煙霧肺"、魔法など特殊な設定がいくつも出てきてアクションもおもしろいがなぜキノコで西部劇をやろうと思ったのかと強烈な違和感が残る作品である。

パルテンの巡礼者/クリストファー・ライス

共同幻覚体験をもたらす奇異なキノコが異世界へと誘うダーク・ファンタジー

 

特殊なキノコを食べてトリップすると異世界に飛んでしまう。はまり込んだカップルが異世界に入り浸るようになって──というキノコ版異世界転生みたいな話である。

真夜中のマッシュランプ/W・H・パグマイア

現実と非現実が交錯する幻想的なゴシック・ロマンス

 

こっちもきのこの幻覚を産む性質を利用した一篇。まったくの異世界にトリップするのではなく、現実と幻想が入り混じっていく怪奇/ゴシック短篇である。

ラウル・クム(知られざる恐怖)/スティーヴ・バーマン

人間をゾンビ化させる菌類が潜むメキシコの密林にある小さな村を舞台にしたスリラー

 

ここではじめてゾンビ要素が出現する。ノンフィクション調でメキシコ南部の密林で発生した、人に寄生してゾンビ化させる菌類の存在が語られる。

屍口と胞子鼻/ジェフ・ヴァンダミア

ハードボイル探偵小説仕立てのボディ・ホラー・ノベル

 

菌に支配されているっぽい世界でのハードボイルド探偵譚。何かを調査するわけではなく、死にかけているキノコ男と探偵との短い邂逅を描く。わずかに描かれる世界観が抜群に魅力的な短篇(ショートショートぐらいの短さだけど)である。

山羊嫁/リチャード・ガヴィン

保守的な植民村に暮らす人々の欲望の物語

 

そうと意識する間もなく徐々に菌類におかされ、旧弊な価値観や迷信が支配する価値観などが相まって悲惨なことになっていく村を描く。良い怪奇小説。

タビー・マクマンガス、真菌デブっちょ/モリー・タンザー&ジェシー・ブリントン

擬人化された動物たちとずる賢い貴族たち、キノコ、そして意匠陰毛(マーキン)のお話

 

ネコやネズミなどが喋り、国家をつくっている世界で、意匠陰毛細工師のネコであるタビー・マクマンガスを中心に描く。菌類要素だけでもよくわからないのにネコ宮廷とか意匠細毛細工師とかわけのわからない要素が山盛りにされた一品。

野生のキノコ/ジェーン・ヘルテンシュタイン

チェコからの移民の娘が綴った心に沁み入るキノコ小説

 

チェコからアメリカに移民としてやってきた娘が語るキノコ狩りと父親の話。チェコにはキノコ狩りの風習があるらしく、それがこの家族がキノコに取り憑かれていく展開に密接に関係していくわけであるが、絡め方が見事。

 

 

 

 

 

https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2017/04/02/135311

 

 

 

 

           本

 

 

「昏い水」

読み続けているけれど、

いまいち入り込めないんです。

老人の悲哀をこともなげに書き連ね〜

死んでいった男の言葉の意味を問う。

 

「そのとき以来、一日が過ぎると、

 幸いにも人生が一日分少なくなったと思うようになりました」

 

カレンダーから一日を消していく?

あと何日消していくのだろう……。

抑揚のない退屈な文を読んでいると、

余生を読んでいるような気にもなります、

それでなのか、

なかなか終わりにたどりつかない……。

 

昏い水(くらいみず)』マーガレット・ドラブル/著(新潮クレスト・ブックス/税別2300円)

 まだ生きていたのか、と失礼な感想を持ったマーガレット・ドラブル。1970年代に邦訳された『碾臼(ひきうす)』は、灘本唯人のカバーとともに、古本屋でもよく見かけた。未婚の母の行方をヒリヒリするような感覚で描く傑作だった。

 新作長編『昏い水(くらいみず)』(武藤浩史訳)を読むと、このイギリス文壇の大家は、70代で現役バリバリである。ヒロインで70代現役のフランは、老人施設の調査を仕事とし、高速をかっ飛ばす元気な老女。50年前に離婚した夫を引き取り、介護をしている。

 当然ながら、老いと死が彼女を取り囲む。「長寿がわたしたちの年金、保健医療、住まい、ワーク・ライフ・バランスを破壊した。わたしたちの幸福を破壊した」と、イギリスの現実が伝えられるが他人事(ひとごと)でない。

 傷心の息子、元夫の世話、突如として襲う地震など、トラブルを抱えつつ、ときにユーモラスに描かれる「死ぬまで生きる」強い覚悟のヒロイン像が素晴らしい。

https://mainichi.jp/articles/20180327/org/00m/040/008000c

 

 

 

そして、

だいぶ間が空きましたが、

「贖罪」イアン・マーキューアン 下巻

 

上巻は退屈でした。

ほぼ主人公の独壇場で、

下巻は読みやすいですね〜

これからの展開が期待されます。

 

小説を書くとは、

なんと徒労な作業でしょう。

それに、こんな生きた物語を、

わたしには書けませんね。

 

 

 

| 読書 | 11:17 | comments(0) | trackbacks(0)
マスクラシー

 

 

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嵐が来るというので、

鉢植えや外に置きっぱなしのスコップ、

雪かきのシャベルを片づけ、

ベランダの椅子もしばりつけ、

万全の準備をしたら、何事も起らなかった。

 

そんなものさ、人生なんて!

何事も起こらないにこしたことはないけれど……。

 

西部邁の「保守の遺言」を読みはじめて、

マス論=「砂粒の山のように、一個ずつバラバラでありながらも、砂山のように群なす大量の人々」

誰がどうかじをとるのか知らないけれど、

群衆の力は恐ろしい。

古今東西の昔も今も、

そのマスの力で時代が動いてきたのだろう……。

 

   携帯

 

まだ序盤しか読んでいませんが、

彼の言う「スマホ人」の群れを目にすると吐き気を催し、

電車に乗れなくなり、

移動はすべてタクシーを使うとか。

 

そうそうとその異常な光景を見て首を傾げるが、

かくなる私もスマホを持ち四苦八苦している。

確かに便利なのだ。

知りたい情報がすぐ出てくる。

道にも迷わないし、探し物も見つかる。

外付け脳のように、必要な情報を記憶させておくこともできる。

最近は入力操作もいらず、

入力がうまくいかないと、

スマホのマイクに向かい、

めんどくせえとぐちりながら言うと、

「めんどくせえ」の意味まで表示される。

 

 

 

 

 

 

 

こういう本を読まない私には、

西部の言葉は難しすぎるけれど、

なんとなく言わんとすることはわかる気がする。

これだけ言うことがあるのだから、

自裁死などしないで書き続けてほしいと思うのだけれど、

いやいや結構かっこつけの男なのかもしれない。

 

テレビの討論番組を私は見ない(なぜか見ると腹が立っので)

 

 世論人気に迎合せんとする間抜けな発言が溢れ返るのがメディアではある。

 しかしそれらとてどんな時代の危機においても

 必要なエンターティメント(余興)ととらえれば、

 余興のない時代などありはしないと弁護することができる。

 エンターテイメントとは、「互いに抱き合うこと」をさす。

 現代人はあまりにも寂しいので折あらば誰かと抱き合おうと必死なのであろう。

 そう考えればテレビの提供する余興も必需品の一種だといってよいのであろう。

 

 

こんな事を書くより、読み進めた方がいいと思うものの、

かくも横文字の多いのには閉口……。

 

 

 

 

| 読書 | 15:24 | comments(0) | trackbacks(0)
Xのアーチ&微隕石

 

 

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お天気はいいけれど、

寒いですね。

窓の下には小川が流れていて、

白い鷺のすっとした後ろ姿が見えます。

微動だにしない白鷺を、

対岸の道の上から見ている人がいます。

彼か彼女か定かではありませんが、

自転車に乗ったまま、

柵に寄り掛かるようにして見ています。

それを見ているわたしが居て、

その私を含めて見ているものの気配を感じます。

 

 

 

スティーブ・エリクソン

Xのアーチ をやっと読み終わり、

(黒い時計の旅のほうが私は好きですが)

 

 

トマス・ジェファソンと女奴隷のサリーの事を書いているとあるけれど、

 

作者が意のまま遊んでいるのか? ちょっとわからない。

 

読み終わり、付箋をつけたページを再読。

 

行方不明の一日について語り出すのですが、

 

 

ここだ、トス―ロクは指先で時間の線を示しながら言った。ここに行方不明の一日があるんだ、

一九九九年十二月三十一日と二〇〇〇年一月一日の間の一日が。正確には二十時間七分三十四秒、それがスロークの計算によれば、この千年にわたって悲しみと情熱がいったん記憶から奪いとり、あとになって歴史と心の描く二つの弧の交点Xへと小刻みに返していったあらゆる時間の総計だった。その交点Xこそ、いっさいの歴史が崩壊に至る、ブラックホールにほかならない。過去、現在、未来が、そのきわめて高密度の穴へ突進していく。千年と千年のあいだに漂う七万二千四百五十四秒の重みを持つ、時の暗黒星。そのおどろくべき星の向こう側では、これまでの千年が有してきた意味がすべてまったく違うものになってしまうかもしれず、これまで歴史が主張してきたことすべてがまったく変わってしまって、愛の可約分数たちが自由の可約分数たちに屈するかも知れないし、あるいはその逆かもしれない。

 

 

Xのアーチとはこういうことだったのか?

時間も空間もないところにただよう

なにものでもないものの気配が

ふつふつとわきたつのですが、

理解できないものを書くということは、

所詮理解されないのでしょうかしら?

 

  

    本

 

 

なんか面白い本ないかなあ、

新聞の読書覧に、

 

微隕石探索図鑑: あなたの身近の美しい宇宙のかけら

 

のタイトルに惹かれました。

微隕石ってなんだろうね。

地球以外の星のホコリかもしれない?

でももしかして彼方の星に知性を持った生物がいたとして、

わたしの欠片のことごとくが微隕石になるかもね。

 

 

 

https://www.sogensha.co.jp/special/stardust/

 

 

| 読書 | 11:23 | comments(0) | trackbacks(0)
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