signal

この日 この場所に いることの不思議
ここに いることを 確認すべく 微弱な信号を……
何億光年彼方の Xへ向けて

嵐とインドと虎

 

 

 

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ミーン ミンミンミン ミーン

ミーン ミンミンミン ミーン

ミーン ミンミンミン ミーン

 

コピペしたようなセミの鳴き声が聞こえる

少しずれて 他の場所からも聞こえる

 

昨日の嵐はなんだったのだろう?

もしかしたらどこやらの国のミサイルが降ってきたのかと思ってしまった

 

今日はどんより曇り空で涼しい

 

 

 

    本   

  

 

 

アントニオ・タブツキ 「インド夜想曲」   

 

 タクシーの運転手は先のとがったひげをはやし、ネットでまとめた長い髪を白いリボンでしばっていた。シク教徒だろう、と僕は判断した。

 

インド夜想曲の書き出しが、

インド体験の初日を思い起させる。

夕刻、ニューデリーの空港から車に乗った。

頭にターバンを巻いた、痩せて小さな男だった。

小さな運転手はクラクションを鳴らし続け、市街地をすっ飛ばした。

からだは上下左右に激しく揺れ、

ひゃーっ、ひょーっと奇声をあげ、

しがみつく場所をさがした。

ひと昔前の日本車かと思われる車にサイドミラーはなかった。

 

   車

 

インドの闇は、この世でない世界を思わせた。

駅舎の待合室には、いつ来るともしれない列車を待つ客があふれ、

地べたにすわった人の眼だけがキラキラと光っていた。

 

ここは冥途と言われてもうなずく空気が流れている場所だった。

その国を誰とも知らない者を追って歩く、

この世のものでないような語り手……。

 

少し読んで気が付いたのだが、

この本はもう三度ぐらい読んでいたのだ。

 

 

 

 

 

少し刺激を求めて読んだ掌編

A・E・コッパード「郵便局と蛇」

銀色のサーカス

 

50歳の雇われポーターのハンス、

ミッチ(二番目の妻)がユリウという男と消えた。

サーカス団の団長から仕事を依頼される……。

それは虎の着ぐるみを着てライオンと戦うということだった。

 

なんとも哀調な物語、

いい小説を読んだ後はいい夢が見れます。

 

 

 

 

| 読書 | 10:54 | comments(0) | trackbacks(0)
黒い時計の旅

 

 

 

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豪雨災害が頻発するこの頃、

わが家の窓から見える小川は、

水の流れる気配がありません。

なんとも乾ききった光景です。

 

自然界のバランスは、

誰が取り仕切っているモノやら……、

所詮、このぐらいの発想しかできませんから、

もう何も言いません。

 

 

「黒い時計の旅」 スティーヴ・エリクソン

 

ほぼ読み終わったのですが、

暑さのせいではないですよねぇー、

さっぱりわからないんですよ、どういう話なのか?

 

今朝は、冷房の後遺症か、

頭も体もだるく、自分じゃないみたいなんです。

自分じゃない人を、どう扱ったらいいんでしょうか?

 

 仮に第二次大戦でドイツが敗けず、ヒトラーがまだ死んでいなかったら……。

 ヒトラーの私設ポルノグラファーになった男を物語の中心に据え、

 現実の二十世紀と幻のそれとの複雑なからみ合いを瞠目すべき幻視力で描き出した傑作。

 

 この文章に魅了され読みはじめ、

前半は、なんとおぞましい物語の始まりかと……、

 

バニング・ジェーンライトはインディアンの血を引いた巨漢、

兄たちの卑劣なからかいで実母と性交させられそうになり、

兄を殺し、もう一人の兄と父に重傷をおわせ、家を焼き逃走する。

 

どこからどう逃走したのか、

ゆめうつつの読書で、

殺した兄を船底にしばりつけ、

アメリカからどこをどうやってオーストリアへ行ったのやら、

クローネヘルムという男がバニングに執筆を依頼する。

依頼主は「X](ゲッペルスとも)

 

物語はわたしの頭の中で混乱しっぱなしだが、

バニングは結婚し、娘を授かるが、

爆撃で二人は死に、

逃走するバニングのもとにあらわれるホルツ大佐、

メーガンという依頼人を通じて執筆をする。

物語の主人公は、デニーア(ゲリ・ラバウル)

彼女の踊りを見ると皆死ぬ。

彼女は醜く、口の周りにはあざがある。

依頼主「Z]は、

青い瞳と陽光の糸のような髪を持つ彼女を要求する。

 

そして知らぬ間に、

ストーリーが抜け落ち、

わたしの夢に吸収されたのか?

ドイツが降伏し、ヒトラーが自害したという刷り込まれた情報のもと、

バニングはずた袋「Z]をひきずるようにして逃走する。

年老いた小男「Z]は、なにひとつ語らないが悪意のかたまり。

 

バニングは「Z]を道連れに逃走する。

わたしにはなにがなんだかわからない。

悪を書くのか、復讐を書くのか、エロスを書くのか?

 

愚かな人間の衝動と

連鎖する悪意の波が、

時間という縦糸とからみ

厖大なエネルギーを生み出し、新たな力を得るのかもしれない。

生きるということは変化を生み出すことであり、

破壊はエネルギーの源であり、

滅亡は再生につながると、

すべては時という不可解なものによっておこるのだ。

 

そうか、すべては時によって成り立っているのか、

神も仏もない、

あるのは時の流れ、

エリクソンは過去の時間を旅している。

 

 

わけのわからない事を書いていて、昼を回ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 読書 | 12:12 | comments(0) | trackbacks(0)
岡虎ノ尾

 

 

 

 

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梅雨というのに雨も降らず、

七月になってしまいました。

今日は半夏生。

 

文月の花は、

ホタルブクロと岡虎ノ尾とやら、

花の名前も風流きわまりないですが、

明日からは炎暑になるとか。

ああ厭暑、ぞおーっとします。

 

   涙

 

最近は、

朝の二時間ぐらいしか脳が働きません、

貴重な時間です。

 

在りし、

在らまほしかり

三島由紀夫

 

高橋睦郎 氏の本を読み終わり、

「三島由紀夫」とは という漠としたものが見えたような気もします。

 

第三番札所 断腸 山三島寺

ちちははのめぐみもふかきはらわたをたちてさらすはよひとさめよと

      

    ザンネン

 

痛ましいですね〜生まれてきてはいけなかった人ですかね〜

いや生まれたくなかった人でしょう

 

 

わたしに知力と筆力があれば、

高橋氏の書いた三島のことを書いてみたいのですがね〜

 

     ちーん

 

 

印象に残った文を抜粋してみました。

澁澤龍彦は三島の腹切りを「ほんとうの愚行」といい、

「三島ぼし傊(お)つ」という追悼文で

 

『あの顔はどうも最初から生首であり、獄門台の予想すらそこになかったとは云えない』『罪人の特徴は何よりも死を厭うことの上にある」「死など初めから相手にしなければよいのに、彼らにはそれが出来なくて、いつも死に追い付こう追い付こうと焦っている。三島由紀夫の場合は、怖さの余りに我から死に飛びついたようなものだ」とまでいっている。

 

稲垣 足穂に至っては、

 

「男性の秘密を知っていた」のは事実だろうが、その上で三島さんの死にかたを「男性の秘密」から遠いと断じているのだ。

秘密とは女性的なものをさすものと思っていた私には、男性の秘密というものが知りようもなく思われる……。

 

高橋氏の三島のとらえ方は好意的でも賛美でもなく、

三島の才能は認めているものの、畏怖嫌厭的な解釈に思われる。

 

 

 

以下は、在りし、在らまほしかり 三島由紀夫 の抜文です。

 

一貫しているのは。存在感の希薄、自分が今ここにいるというのは虚妄で、ほんとうはいないのではないかという、冷え冷えとした自らへの疑問です。

同じ傾向が自分にもあるので、よくわかるのです。

 

 

 つぎつぎに世間を驚かせる作品を書き、衆目を瞠らせる行動を起こす。それらに対する外からの反応のみがその根源的恐怖をつかのま忘れさせてくれた。〜休む間もなく書きつづけ、行動しつづけなければならない。それだけ緊張し続けても、自分はほんとうは存在していないのではないかという根源的恐怖は去らない。この堂々めぐりに四十五歳の三島さんは疲労の限界にあったのではないか。

 その緊張の連続から、疲労の限界から逃れる方法はないか。それが同時に存在感の獲得でもある、そんな方法はないか。その方法が割腹だったのではないでしょうか。

 

 想像上ではなく実際の割腹においてはどうだったか。〜割腹の過程の短時間の現実的な苦痛において、ただいま自分は存在を獲得した、自分は疑いもなく生きている、と。しかし、介錯の剣により首をはねられるとともに苦痛は去り、同時につかのまの存在感も失われるわけです。

 

三島の離人症的気質は、理由なき殺人をするものと似ていると思う。

自己確認の衝動、秋山駿氏がつぶやいた、

「おまえみたいな奴、お前だろう」という言葉は、秋山氏自身に向けられた言葉だった。

 

 

 

文芸というものの本質はつまるところ、神か無目的の自然の意志が作り出した世界の秘密をさぐる覗きのわざです。その秘密が、結果的に虚無に過ぎなかったとしても、それを覗きつづけ、書きつづけることが、語る者として選ばれた人間の義務だ、と思うからです。

 

 

 三島の生き方には反対原理を持ってくるという考え方が根本にあった。非常に邪悪なものがあった、だから非常に澄んだ人として振る舞うことがことができた。非常に公正でない部分があった、だから本来公正な人よりももっと公正に振る舞うことができた。あまり男性的な人ではなかった、だから本来男性的な人よりももっと男性的に振る舞うことができた。いろんな反対原理で生きることがあった人だから、その死に政治的な理由を持ってきたことは、自分のエロティシズムを完成させるためには反対のものが必要で、その雑駁なものを持ってくることによってエロティシズムとしての死を純化するところがあったような気がします。

 

 

 

三島の気持ちを推し量ることはできませんが、単に自分の心情を押し切る、舞台演出のためというには、あまりにもエゴイスティックと思います。彼が右翼的なんらかの思想を持ち、決意のもと腹切りをしたのか? それとも自分の美学を演出したのか?

存在したくなかった人は、劇的に去らねばならなかった、男性的でなかった彼は、潔く去らねばならなかった。

卑小な存在である自分を認めたくなかったということでしょうか? 

あきらめなさい、どんなに偉い人だって、とどのつまりは虫けらごとき、虫に失礼ですが、存在でしょう……。

私はそう思います。この宇宙の中であなたとわたしの違いなんて無きに等しいです。

 

 

 

 

〜三島のすべて自ら主体でなければすまない生き方・死にかたに疑問を感じつつならってきた、〜重要なのは表現されるべき対象であり、自分はそのための道具にすぎない、表現の道具である自分はあたうかぎり低くみじめな存在でなければならない

 

あたうかぎりひくくみじめなそんざいになる必要もなく、そう思うことが、自分は特別な存在ということでしょう、たしかに、自分は特別な存在です、自分の主観を通して発信しているのですから仕方のないことです。透明人間にはなれません。

物書き、芸術家、なんとも割り切れない、エリート意識の存在です。

 

つまりは三島は生まれたときから、生まれたくないと思っていた、存在したくなかった、けれど黙って死んでいくのも自尊心が許さなかった、男性的とは言えない自分を虚飾し劇画タッチで死んでいきたかった、ということでしょうか?

 

 

なんか疲れました、限界です。

選挙行ってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 読書 | 10:29 | comments(0) | trackbacks(0)
いやなかんじ

 

 

 

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五月も中盤、

夏日が続き、

昨日は肌寒かった。

 

小川のほとりは夏模様〜

銀杏やケヤキが葉を茂らせている。

 

ウシガエルが鳴きはじめ、

その声を文字で表現しようとして、

言葉が見つからない。

たぶん、あいうえお〜とかいう日本語で表記するのは無理があると思ったら、

「おーい、電話なってるぞー」の連れの声で、

うぇっ、そうなのか!

携帯のマナー音。

ウシガエルの声は、声というより振動にちかいのかぁー……大発見。

 

 

 

 

 

最近、始めたことがあって、

朝の時間に挑戦するのだが、

今朝は対岸の小学校の校庭で催し物があり、

スピーカから発する音が喧しくて集中できない。

 

できないときはなにもできないのだけれど、

けさはなんだか気鬱がして集中できない……。

 

 

そのいやな感じというので、

 

小松左京 夜が明けたら ハルキ文庫

 

どれも面白いのですが、

なんだか身近に感じてしまうのが、

安置所の碁打ち

 

目がさめた時、なんとなくいやな感じだった。

 

よくありますよ、そういうとき、

 

からだがふわっと浮いてるような感じで、変に現実感がない。

 

やけどしそうな熱い茶を飲んでも熱さを感じない、

風呂に入っても湯の熱さは感じても体は冷え冷えとする、

体温を測ると27度、

それに心臓が止まっている、

 

妻が碁敵でもある医師を呼んだ。

先生がいらっしゃるから病人らしく寝てなさいと言う妻に、

おれは病人じゃない、いうなれば死人だ、

 

医師が聴診器をあてると、心臓がとまってますなと、

「先生ー宅は助からないでしょうか?」

「助からないって、奥さん、二時間も前に心臓が止まってるんじゃ〜」

「心臓が止まってーなぜ、そんなに起きたり、口をきいたりしてられるんですか?」

「知りません。心臓がとまったって、別に死ななきゃならない、という義理はないでしょう」

 

と、なにからなにまでナンセンス、

そのうち主と医者が碁をうちはじめまして、

もう少し様子を見ましょうと帰って行った。

 

なんとなく日が過ぎていって、

彼は働く意欲がなくなり会社に辞表を出し、

退職金は出たけれど、死んだことが認められなくて、弔慰金は出なかった。

高校、大学の二人の息子を抱えた妻が、

保険金をもらおうと思ったが、医者が死亡診断書を書いてくれないのでもらえない。

      

      はな

 

主はただぼんやりすわって、ものは食べない、水を飲むだけである。

「いいかげんに、生きかえるかはっきり死ぬか、どっちかに決めてくださったらどうなんです」

と更年期ヒステリーの妻に詰め寄られ、

妻は、拝み屋を連れてき、仏壇を新調し、葬式をやりたいと、

火葬にされるのはいい気がしないと断ると、

せめて墓を見に行ってと言われ、

遺産相続もすませたら、

妻が脳溢血でぽっくり逝ってしまった。

 

     はな

 

長々と書いてしまいましたが、

けっきょく子供から追い出され、

碁敵の医者の隠居所に行き、

その医者が死んでからは、

病院の安置所で一人碁を打つ毎日。

それからどれぐらいの年月がたったことだろう……、

病院の安置所からはいまだ碁打ちの音が聞こえるのだという。

 

| 読書 | 10:25 | comments(0) | trackbacks(0)
鳥の巣

 

 

 

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桜はまだ散っていません、

菜の花が咲き始めました。

 

日に日に木々も芽吹いています。

この時期は風も吹きますね。

 

昨夜は、久しぶりに面白い本に出会えたので、

12時近くまで本を読んでしまいました。

 

短編を読んで面白かったのですが、

長編も面白いですね、

主人公は重篤な多重人格で、

その謎解きを精神科医(ライト)が探求していくのですが、

ちょうど中盤のベッッィの項を読んでいて、

まさに筆者はベッツィに成り澄まし行動しているのです。

混乱した少女の頭のなかが書けるとは、

筆者本人が多重人格ではないかと。

優れた小説家は、或る意味多重人格者なんでしょうね。

 

なんとなく先が見えてきた気もしますが、

なぞなぞ歌、

 

エリザベス、エルスぺス、ベッツィにべス、

みんなで出かけた鳥の巣探し。

見つけた巣には卵が五つ、

ひとつずつとって、残りは四つ。

 

関連があるんですかねえ〜。

 

 

 

 

 

 

http://d.hatena.ne.jp/abraxasm/20161222/1482391581

 

 

 

 

| 読書 | 10:37 | comments(0) | trackbacks(0)
百鬼夜行

 

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一年ぶりぐらいでしょうか?

渋谷の東急の喫茶で待ち合わせということで出かけたのですが、

その喫茶はなく、

東急本館という間違いに気づき、

昔の面影もない街を歩きました。

 

昼食後、

文化に疎い私が文化村で「川鍋暁斎」を見、

あなおもしろや!

軽妙洒脱ですね、

幕末から明治の絵描きですよ、自由ですね。

 

動物、鬼、幽霊、地獄、

負のものをユーモラスに描くことで、

毒を昇華してるのでしょうか?

 

 

 

 

 

先回書いた「絶佳 元少年A]

読み終わりましたが、

今風の文体を駆使した小説ですね。

才能はあるんでしょうけど、

どこに自己の発露があるんですか?

 

第二部 ちっぽけな答え

 

――なぜ人を殺してはいけないのか?――

の問いに

「どうしていけないのかは、わかりません。でも絶対に、絶対にしないでください。もしやったら、あなたが想像しているよりもずっと、あなた自身が苦しむことになるから」

 

驚きの回答です。

どうしていけないのかって?

「私は殺されたくないですよ」

あなたは殺された被害者のように殺されたいですか?

 

絶歌ではなく、

ただ絶句!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 読書 | 11:22 | comments(0) | trackbacks(0)
ほんとうのこと

 

 

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今日は雨ですね。

雨の日は気持ちが落ち着きます。

 

昨日、図書館に予約していた二年越しの本を手にして読み始めました。

 

 

 

読みたくないという気持ちもあり、

決して買いたくない本だから、

気長に待っていたのです。

 

 

いつもは寝る前に本を読むのですが、

夢のなかに出てきそうで、

昼間、食卓で読みはじめました。

 

最初のページに祖母と撮った4歳の頃の著者の写真があります。

どこにでもいる普通の男の子に見えます。

 

第一部

名前を失くした日

 

一九九七年六月二十八日。

僕は、僕でなくなった。

陽なたの世界か永久に追放された日。

それまで何気なく送ってきた他愛ない日常のひとコマひとコマが、急速に得体のしれない象徴性を帯び始めた日。

「少年A」――それが、僕の代名詞となった。

血の通ったひとりの人間ではなく、無機質な「記号」になった。

 

なにをかっこつけてるんですか、

あなたは生身の人間ですよ、

いえ人間に擬態した獣ですよ。

 

 

他人事のように眺め、

美文で脚色し、

あなたはなにを書いたのですか?

 

無差別殺人を犯すものには、

自己を問う「発露」があると師(秋山駿)は言ってました。

 

それが何処に書かれているんですか?

 

僕はカタツムリになり損ねた、自分を守る殻を持たないナメクジだった。

 

まだナメクジにもなりきれないものをいたぶる、

たとえようもない邪悪な生きものですよ。

 

僕は痛みに耐えられなかったのかもしれない。「痛みを感じられないことの痛み」に。人間としての不能感に。

 

すべてが絵空ごとです。

 

人を殺しても何も感じない自分が、怖くてたまらなかった。

 

次々と強行に手を染めながら、自分の内部から人間的な感覚が失われていくのを感じていた。針で刺したような小さな穴から、徐々に空気が抜け出て萎んでしまった自転車のタイヤのように、弾力を失った僕の心は、どんな出来事にも、どんなはたらきかけにも、決してバウンドすることはなかった。

自分は世界じゅうから拒絶されている。

 

 

どこまで心地よい言葉をつなげるのですか、

これは小説ではありませんか?

 

どこにあなたの真実が書かれているのですか?

 

私はもう読む気力を失いましたよ。

 

 

あなたがたびたび書いていることの体内回帰とは、

もっと安らかなものだと思いますよ。

あなたが残虐行為をしている瞬間に、

性の快感を覚えますよね。

死と性とは根源的につながっているもので、

私が理解しているところのものではありませんが、

自分が意図しないところまで行ってしまうのは、

あなたは狼男なのかも……しれません。

 

小説もどきを書くあなたは、

想像力が欠如しています。

あなたに殺された男児を主人公に小説を書いてみたらどうですか?

どれほどの無念と恐怖を味わったことか!

 

 

これ以上はもう書けません。

 

 

http://nowkoko.com/zekka3

 

 

 

 

 

 

 

| 読書 | 09:51 | comments(0) | trackbacks(0)
ふったち(経立)

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日々春めいています。

いつの間にか三月も後半、

もう四月ですよ。

 

年が明けてからのこの数か月、

なにをやっていたんだか……、

なんだか鉛筆と消しゴムを持って、

時間を書いては消して、

消しては書いていたような気がします。

 

 

シャーリイ・ジャクソン 「くじ」 ハヤカワ・ミステリ文庫

 

「対話」 5ページの掌編

 

アーノルド夫人が言う

「ねえ先生、頭がへんになりかかってるかどうか、どうすれば見きわめられますの?」

医師はふと目をあげた。

「ばかげてるでしょう?」と、アーノルド夫人。

    *

「狂気というものは、奥さんがお考えになっているのより、だいぶ複雑なものですよ」医師が言う。

    *

「だってそれだけですもの、わたしがほんとうに確かだと思えるのは。〜」

    *

ほかのひとはみなわかっているのにわたしにはわからない、

みなの生き方というのが理解できない、

幼いころには簡単だった生活が、

    *

心身医学、国際企業連合、官僚中央集権、国際的危機、文化のパターン、

アーノルド夫人は声もなくすすり泣き、

夫が言うんです、

ローカルレベルにおける社会計画と付加税の対象になる純所得と地政学的概念とデフレーション的インフレーション、

ほんとにそう言ったんですよ、デフレーション的インフレーション、って、

    *

生憎ですが、その調子ではどうにも手がつけられませんなと医師が言い、

    *

じゃあ、どうすれば手がつけられるんです、

みんなはほんとに頭がどうかしてるんですか? わたし以外のみんなは?

    *

「どうか落ち着いていただけませんか。現今のわれわれのそれのように、見当識を失った世界においては、現実からの疎外はしばしば――」

「見当識を失った」アーノルド夫人は言った。そして立ちあがった。

「疎外。現実」

医師が引きとめるより早く、彼女はまっすぐ診察室の戸口へ行き、ドアをあけた。

「現実」そう言って、彼女は出て行った。

 

 

 

なんともシニカルな話。

 

 

 

「森友学園」の籠池泰典氏

河野克俊統合幕僚長の謝罪

築地市場の豊洲への移転 etc.etc.

 

ETCとは違いますよ。

 

 

ああ、

なんのことなのか?

なにが正しいのか、

なにが問題なのか、

なんで騒ぐのか?

わたしには、さっぱりわからないんです〜。

 

    本

 

最後の「くじ」

村人が全員集まってくじを引く。

 

これは怖い、ほんとに怖い!

 

わたしもねぇー、

としをとって

アーノルド夫人をとおりすぎ、

「ふったち」になるのが夢ですよ。

もうなってますかねえー?

 

 

 

 

| 読書 | 11:35 | comments(0) | trackbacks(0)
不条理の構図は描けない

 

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ああわからないわからない

からない らない いらない

 

不条理なのは、いまこの瞬間に、あるいはいかなる瞬間にせよ、ぼくらを構成しているものの総体をぼくらが認識できると信じること、そして、もしお望みとあらば、その総体を首尾一貫性のあるもの、快く受けいれ得るものとして直観することだ。

 

部屋の中で人間が午前11時というのに、

意味の分からない言葉をキーボードで叩きだしている不条理、

これはなんなんだろう?

 

人生が宿命的に与えられたものだからといって生きようと努めなければならないってことはないさ。

生命と生物は別物。生命は我々が好むと好まざるとにかかわらず、みずからその生命を生きるものなんだ。

 

 

影を操る人形遣い

蛾の調教師

セーヌの水面に石油が浮かんでできた玉虫色に光る輪 等々

 

意味のない言葉 数字 記号 の連続

何ものも現実性を持たず、無から出発しなければならない以上……。

すきなだけそうした幻想にひたっていなさい。

 

そしてロカマドゥール(可愛い坊や)が死んでしまって、

このページをどう読んでよいのやら?

一行飛ばしで読まなきゃならないんです、

太字の行と普通文字の行を、

 

 

君はある場所の一点、

僕は別の場所の一点、

互いに排斥しあいながら不条理の構図描いている

 んだとか???

きみやぼくのように無きに等しいもの、

誰のためでも、

自分たち自身のためですらない舞踏をしつづける二つの点のように、

終わりのない無意味な構図。

 

 

       本

 

どうあがいたって、不条理の構図なんて描けないよ、

と「石蹴りあそび」を放り投げ、ひさびさの「ドン・キホーテ」を手に取った。

 

ああ、なんという愁嘆場!

キホーテさまが、まさかのご乱心、

神ってます、

国王陛下に献上する二頭のライオンに出合い、

 

「拙者にライオンをよこしたというのか、神にかけて拙者がライオンを恐れる人間かどうか、こんなものを送ってよこした連中にしかと見せてやるとしよう。さあ、兄弟、そなたがライオン使いなら荷車から降りてその檻を開け、拙者に二頭の猛獣をとびかからせてくれ。この野原のまん中で、ドン・キ・ホーテ・デ・ラ・マンチャがいかなる男か、その豪胆ぶりをとくと見せつけ、拙者にライオンなどを差し向けた魔法使いどもの鼻をあかしてくれるわ。」

 

わっはっはという高笑いが聞こえてきそう。

 

なんたるナンセンス!

二頭のライオンを檻から解き放てと命じ、

ライオンと戦うというのだ。

サンチョが説得しても聞く耳を持たず、

 

なんかわからないなあ……、

不条理の構図なんて書けないよ〜。

 

 

 

| 読書 | 11:53 | comments(0) | trackbacks(0)
小説は自由すぎる

 

 

 

 

 

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二冊の本を並行して読んでいますが、

コルサタル「石蹴り遊び」がなかなか読み進めることができない。

 

こういう本にはなかなか巡り会わないので、

どうして読めないのかということにひっかかる。

ストーリーがないし、登場人物が誰が誰なのか、関係性がわからない。

 

よくもこういう小説が書けるもんだと。

筋は追えなくても、

ページごとに引き付けられる文章がある。

 

「そうじゃない、それはむしろ、あなたの知らない海の向う側で行われていることですよ。しばらく前からぼくは言葉と寝るのはやめました。ぼくだってあなたや皆と同じように言葉を使っていますが、言葉を着る前に、できるだけ言葉にブラシをかけて磨きますよ」

        本

 

 ぼくはしだいに感覚が弱まり記憶が強まって行くだろうが、もし感情の言語でないとしたら記憶とはいったいなんなのか、記憶とは、動詞や形容詞のように思考の中で回帰し、ものそれ自体、純粋な現在に向かって密かに前進しながら、あるいはわれわれを悲しませ、あるいはわれわれを牧師のように教導してついにはわれわれの固有の自我をも牧師に変えてしまう、顔々や日々やもろもろの香りの語彙集ではないのか。

 石けり遊び(21)

 

          本

 

 

「ああ、ポーラ」とラ・マーガは言った。「わたしポーラのことならオラシオよりもよく知ってるわ」

「一度も会ったことがないのにですか、ルシア?」

「だってわたし何度も会ったのよ」とラ・マーガはじれったそうに言った。「オラシオは彼女を髪の中、オーバーの中に入れて持ち歩き、彼女を振り落とし、彼女を洗い落していたんですからね」

 

 というわけのわからない文章の次に、

 

 ある任意の瞬間に、精神が別の次元において突如結晶し、超現実の中に定着するような、そんな愛の係数に到達すると、決まって知識が進むものだそうです。

 

 そして

 

  〜なにか青いもの、苔みたいなものがあるのよ、なにかしらないけど。モンテビデオでも同じだったわ、ほんとうに誰も好きになれなかったし、すぐに珍しいことが起こったものよ、シーツだの髪の毛だのといった話が、そして女にとってはほかにいろいろのことがあるのよ、オシップ、たとえば流産とか。結局は」

「愛と性か。ぼくたちは同じことをはなしているんでしょうか?」

 

 石けり遊び(27)

 

 

何を言ってるのかわからないんだけれど、

読ませてしまう力というのが、

目から取り入れる言葉の情報が、

においに変換され、

言葉じゃない何かが、

異界への入り口に誘うのだろうか……。

 

 

「ポーラはとっても美人なのよ、オラシオが彼女といっしょだったあと、戻ってきてわたしを見るときのあの目でわかるわ、まるで点火されたマッチみたいに戻ってくるの、突然髪全体が明るさを増したみたいで、それはほんの一瞬しか続かないけどびっくりするほどなのよ、シュッという耳障りな音、ツーンと鼻をつく燐の匂い、そしてあのたちまち衰える焔。

 

 

 比喩というか、文章の表現が華麗で、立ち止まってしまう。

 どうしてこんなものが書けるのだろう?

 ストーリーなんか放り投げて、

 そうか、石けり遊びなのか?

 石はどこに飛ぶかわからないし、

 遊んでいるのか、遊ばれてるのか、わからないではないか。

 

 

 

http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2016/09/post-70cd.html

 

 

読み切れるかどうか、

心配なところです。

短編は読みやすいですよ。

 

 

 

 

 

http://mihiromer.hatenablog.com/entry/2015/11/22/141520

 

 

 

 

 

 

 

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