signal

この日 この場所に いることの不思議
ここに いることを 確認すべく 微弱な信号を……
何億光年彼方の Xへ向けて

秋もいぬめり
JUGEMテーマ:日記・一般

 



あああ……、
キレイ、黄色い雪が降ってきたのかと、
突風が吹いて、銀杏の葉が舞いながら散っていく、

ああ ことしのあきもいぬめり、
と、「いぬめり」が分からない人が?


「こんなに食べさせて、太らすき!」

ほぼ野菜の夕食を食べながら、
こんな貧しい食事でいいのかしらねとこぼしたら、

義母がうつむいてつぶやいていた。
いいのかしら、いいのかしら、いのかしら………。

「いのかしら」聞いたことがある。
(井之頭公園のこと?)

     !!

明日はどこ? (どこのディサービスに行くのか)
明日はすずしいとこ?
スリッパを片足だけ履き、
どうして片っ方なんだろう?

オナラ♪ オナラ♩ おなら♫ ……
ブョョョョ〜ン、
ヘアースプレーをまいて、華麗に臭いを消す。

ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、
ヨイショのばあさんって呼ばれるの。

      ハート

「今日はディお休み」
何回言っても、
じゃあ、どの袋持っていくの?

頭がおかしいと何度も言う。
お義母さん、
頭がおかしい人は、頭がおかしいとは言わないんだよ。
頭がおかしい人は、自分の頭がおかしいということがわからないんだから。
お義母さんは、頭がおかしいということがわかってるんだから、
おかしくないんだよ。

何度も何度もおかしいと言うから、
イヤなことは聞きませんと言っても、
同じことを言うから、
「聞きません」と、紙に書いたけれど、
それでも言い続けるから、
両耳に人差し指で栓をした。

そしたら、
怖い顔で「アクマ」と言った。

     海賊K

おかあさんはこわいときとやさしいときがある、
どうして?
と聞くから、

それはお義母さんもおなじでしょ。
やさしいときとこわいときがあるよ。

お義母さんが怖いときは、おかあさん(私)も怖い。
お義母さんが優しいときは、おかあさん(私)もやさしい。

人間だもの、
おかあさんは神でも仏でもありません。

家で愚痴ばかり言うお義母さんの顔見てるより、
仕事に行った方が楽しい。

お義母さんが、
アッカンベーをしたから、
わたしも負けずにアッカンベーをした。

つなわたり? だって、
だれがつなわたりしてるの?

さあ、ひらめき
毎日がつなわたりみたいなもんですよ!





 
| ばばログ | 11:48 | comments(0) | trackbacks(0)
遠距離介護
 







遠距離介護に行ってました。
毎日が雨で、寒い日でした。

ババさまは、昨年より衰え、
ベッドからの寝起きがままならず、
トイレ、食事、入浴、薬の管理まで、
わたしってこんなに有能だったかしら……。

食べたいものを食べたせいか、
おなかの調子も、気分も悪くなって、
疲れ果てたババさまに、
「施設に帰る?」
と聞くと無表情に、
「わがらね」
と言う。
何を聞いても、
「わがらね」
自分のことでしょうよ、どうしたいの?
「わがらね」
施設に電話をして一日早く送っていくことに。











ババさまのフロアは、経済学部。
「ここさきたば、なってもやてけね。ただくてねでばりいる」
(ここにきたら、なんしもしてくれない。ただ食べて寝てばかりいる)
職員にリハビリのことなど聞くと、
週に2回、リハビリ、マッサージやってますよと言う。
どっちが本当なのやら、
誰とも話さないで部屋に閉じこもっているみたいなんですけど、
と、ホールに行くとみんないますよ。

広いきれいなホール、
確かに三人の女性の後姿が見えた。
ただ黙って座っている。
話し声など一言も聞こえない。

そら寂しい光景だ。









| ばばログ | 09:09 | comments(0) | trackbacks(0)
ゆるぐね
 







昨夜は二時過ぎまで本を読んでしまった。
それでも上巻の3分の2。


クソな本を読んで、
(本の言葉に毒されてしまいました)
陰陰滅滅!
ストーリーには惹かれるけれど、
読むほどに気分が悪くなる。

エンターティメントとはこういうものか?
カタルシスがページを繰ることをやめさせない。






  
  
  
  アンダーザドーム 上

  スティーブン・キング・著
      白石 朗・訳


 ある日突然出現した巨大で透明なドーム
 巨大で透明なドームに封鎖された小さな町に
 恐怖と狂乱が充満する。
 町民たちは脱出できるのか? 
 恐怖の帝王キング、畢生の大作登場








 それよりはこっちのほうが、
 品があるし、内容もある。




  







巨人たちの落日(中)
(ソフトバンク文庫)















こちらは上中下の中にはいったところ、
こっちが読みたいんだけれど、
アンダーザドームは返却期限が迫っているし。



http://rundrink.exblog.jp/15853514/

「巨人たちの落日」を紹介しているブログです。



ああ、どういう落ちがつくんだろう?





      

朝、パソコンを開いてメールを見る。
多い日は百通ほど来ている。
ほとんどがコマーシャル。

 を消す作業から入るのだけど、
パソコンがバグってるから消えない。
今日は消せない日、
パソコン様のご機嫌が悪い。

使いこなすのは、人間並みに難しい。

      
それに今日は一仕事ある。
長い手紙を書かなければならない。
ほんと、つくづく感じるんだけど、
字がかけない、文章が書けない。

書いたものを読んでも意味が通じない?
あなたぼけた? それとも私がぼけた?
書いている意味がわからないんだけれど……、
昨日、知己からそういう電話をもらった。

     
本当は文章が書けない人なんだ。
だから一生懸命書いているんですよ。
書いていて、おかしいという自覚はつらつらあるんですよ、
だけどなぜかスルーしてしまう。
心は他にいっているんですね。

だって、
震災見舞いの手紙に、
非難と書き、
事務所がどこそこの跡に引っ越しましたが、
どこそこの後ですものね。


          
昨夜は、盆で家に帰っているババさまと電話で話した。
「いやあ、ゆるぐねじゃ」
(いや、大変だ)
血糖値が高くて何も食べられないんだそうだ。

食べたいものを食べて早く逝くか
食べたいものを我慢して長く居残るか

究極の選択なんだそうだ。

くてものくて、はやぐいぐじゃ
(食べたいものを食べて早く逝く)

とのたまうが、
そうそううまくはいかないって、
あなただったら、
くてものくっていのこるよ。



そろそろパソコンの反応が鈍くなってきた。 
バグる寸前! 
アップします。





| ばばログ | 09:11 | comments(0) | trackbacks(0)
うばすて
 












テレビのニュースで、
海江田氏がおお泣きしていた。

自らの進退を問われ、涙を流し顔を手で覆う場面があった。自民党の赤沢亮正氏が早期辞任を求めると「いつ責任をとるかは自分で決めさせてほしい」と述べる一方、「もうしばらくこらえてください。お願いします。頼みます」などと声を詰まらせ答弁。赤沢氏が「自分の出処進退を口にしたら辞めなければ価値を落とすことになる」と問うと、「私はいいです。自分の価値は」と語り、席に戻った後、顔を手で覆った。

方や能天気な方を思えば、なんだか笑ってしまった。





                  



最近、頭の思考回路が(もとよりいいほうではなかったのに)
おかしくなっていると思う。

買い物リストを作り、
「蚊取り線香」とメモに書こうとして、

「かとり泉こう」と書く、
こうが思いうかばない。
たしか日が入る。
杳ではない沓でもない、
香でもないと……。
泉は糸偏がつくんだよね、
どうしようか、本当にぼけてしまったよ、と連れに言うと、
「香」でいいじゃないか、書けてるよと言われた。


              


独居老人から施設老人になったわが母が、
「特別養護老人ホーム」に入る事になった、
今まではショートスティ(高齢者生活管理指導短期宿泊
つまり短期の入所施設を出たり入ったりしてつないできた。
それは「特養」に空きがないと言うことで容認されていた。
百人待ちのところに申し込んでいたのだが、
めでたく空きがでましたのでどうぞと言うお知らせが来たのだ。

新しくできたモダンな建物で広々としている。
広い個室があり、施設も充実している。

新たにテレビ、冷蔵庫、タンスなどを買い引っ越した。
何日かして、
「やーこなければよかった」と嘆く。
「なってもするごどね。たんだねでばリいる。あしたにもぼげでしまうじゃ」
(何にもすることがない。ただねてばかりいる。あしたにもぼけてしまう)

いろいろ聞くと、

朝起きてご飯を食べて、
10時のおやつを食べて、
昼食を食べて、
3時のおやつを食べて、
夕飯を食べて、
寝る、

その繰り返しだそうだ。

食事のときは、
ねぷかきしながらたべでるのもいで、
(ねむりながらたべているものもいて)
だれもはなしこするひともいね。
(だれもはなしをするひともいない)

あれー、なんとしたらえー?
これなばことしいっぱいいぎれね。
(これではことしいっぱいいきれない)


ショートに入所していたときは、
毎日マッサージなどをしてくれた。
狭いスペースに職員もたくさんいて、
○○さん、○○さんと話しかけられ、
アットホームな感じだった。

母にはこれといった趣味もない。
まして今は手先がほとんど使えないし、
目も見えないという。

達者なのは胃腸と口だけだ。



幸せじゃないの。
きれいな施設に入れて、
何の心配もないし、
誰に迷惑かけるわけでもない、
私も老後そういうところに入りたいよ。

   

あなたにそういうふうに言われ、
娘としてはどう答えたらいいんですか?

          




| ばばログ | 09:51 | comments(1) | trackbacks(0)
かくあれども













 亡くなった森毅さん(82歳・数学者)の言葉に、
「老人の自立とは、自由を獲得すること」と。

独居老人の言葉を思い出す。

ここさ(施設)はらねばえがった。
なんぼでもひとりでえ(家)でくらせだ。

自立すること、
つまり自由であることを、
独居老人は手放した。

冷暖房の効いた個室。
テレビも、冷蔵庫もある。
食事も、入浴も、洗濯も、
何の心配もない。

それなのに、
こさえだぐね(ここに居たくない)
と、電話がかかってくる。

あ~やだぐなた。
え(家)さ逃げで行て、
死ぬじゃ。


どうぞ、どうぞ。

年をとり、
足が利かなくなり、
目は見えない、
耳も聞こえない。
食べるものも制限され、
何の楽しみがあるのか。

おめなば聞てけると思たなだ。

ひとりで老いてゆくことの恐ろしさを口に出すことは、
聞くものには耐えがたい重荷になる。

偶然のなせる業か、
手に取った本が、
「今かくあれども」 メイ・サートン著 みすず書房

一気に読んでしまった。
老人ホームに捨てられたカーロと、
独居老人がだぶってしまう。


スイスで脱線事故あったね、
運命ってわからないもんだね。

良いもんだ、そうやって死ねるなば。

海外旅行でも行く、
一緒に行こうか。

行く行くどごでも行く。
一番落ちる飛行機選んでけれ。


情けなくて、返す言葉がない。
どうすりゃいいというんですか?


***

日記風の小説だけれど、
メイ・サートンの言葉がのしかかってくる。


老齢とはひとつずつ断念してゆくことだ、と、人はいう。けれど、一度にそれがすべて起こってしまうと異様だ。これは人格にたいする真のテストであり、独房に閉じこめられることに似ている。私がいま所有するものといえば、すべて心のなかにしかない。


閉じこめられた彼女が言う。
……私は「あの連中」をだしぬくつもりですが、たったひとつの方法はあの連中に洗脳されないこと、そして自分自身でありつづけることです。
私たちはゆっくりと、受身の、虐待された動物に変えられつつある。記憶力そのものが部分的には、感覚を通して生かされるのではないかと疑いたくなる。


まさか、わが独居老人が、
同じことを思っているのだろうか?

主人公のキャロライン・スペンサーは、
我が身とともにその施設を抹殺しようと企むが……、
小説はそこで終わってしまうのです。









老人ホームに入れられた日から、カーロの“最後の大旅行”がはじまった。「肉体は衰えても、凛とした精神を持ちつづけよう」。それは、ホームのできごとに一喜一憂し、抵抗し、奮戦する旅だ。しかし衰えは、確実にやってくる。そしてある日、ホームの友人の無念の死。彼女のうちに、いつしか怒りが燃えて、退屈に流れていた時間が疾走しはじめる。窓の外は、待ちかねた雪だ……。




http://www.msz.co.jp/book/detail/04590.html

| ばばログ | 11:52 | comments(2) | trackbacks(0)
なきごと
 





自殺を図り、回復の見込みがなくなった長男(当時40歳)を刺殺したとして、殺人罪に問われた千葉県我孫子市の無職、和田京子被告(67)に対し、東京地検は21日、東京地裁(山口裕之裁判長)の裁判員裁判で、懲役5年を求刑した。



記事の続きには、自殺の場合は保険の対象外で、医療費は500万円に上ったと、
つまり自殺は病気でないから保険が使えない。百パーセント実費なのだ。

といっても病気ではないといっても、
意識のない人が病気ではないといえるのだろうか?

病気ではないのだから治療をしないで家に連れて帰り、
死んでしまったら罪にはならないのだろうか?

世の中おかしいことがあるものです。











夜の7時過ぎ、
電話がかかってくる。

とうとうあるげなぐなたじゃ。(とうとう歩けなくなった)

情けない声である。

どうして?

いでくてよ。あるがれね。(痛くて歩けない)

いたいときはしかたないけど、
少しは歩かないと歩けなくなるよ。

おれなばなんとしたらえー、
なんとしたらえなだ。

なんとしたいのよ?

え(家)さかえりで。

えさかえってくらせるの?

……………………。

歩けないでどうやって暮らすの?

せば、なんとしたらえなよ。

なんとしたいのよ?

○○のえさいぎで。(誰々の家に行きたい)

○○の家に行ったって、
三日もすればあきて、家に帰りたいって言うじゃない。

んだ。

しかたないじゃない。
いまのとこいたほうがいいでしょ。
なんか不満があるの?

みなやさし。

じゃあいいじゃない。
いつでもあったかいし。(バーバーは寒いのが大嫌い)
ご飯もおやつもちゃんと用意してくれるし。
お風呂もはいれるし、病気になっても心配ないし。
そんないいところないじゃない。
家に帰ったら、掃除洗濯ご飯の支度、なんでもしなくちゃいけないよ。
倒れてたって誰も気付いてくれないよ。
身内に世話になっても負担かけるでしょ。
そういうところは仕事なんだから、割り切って世話うけられるでしょ。
その方が気楽でいいじゃない。




まずあるげねぐなてしまた。(歩けない)
なんとしたらえ。


ああ、またどうどうめぐりだ。


歩けないとこまることがあるの。
トイレに行けないとか。
ご飯がたべれないとか。

ご飯は部屋まで運んでける。

じゃあなにがこまるの。
少しでも歩く練習すればいいじゃない。


……………………。

何かしたいことがあるの?

なってもしてぐね。(なんにもしたくない)
たんだ寝てばりいる。(寝てばかりいる)
はやぐしなねもんだべが。(早く死なないものだか)


死ぬのに失敗したらどうなると思う?
医療費が500万もかかるんだって、
誰かがあなたを殺さなければならないよという言葉を飲み込んで。

死ぬ時がくれば死ぬよ。
人間誰でも死ぬんだから。

はやぐしにでじゃ。(早く死にたい)

早く死んだらいいことがあるの?

……………………。

まだ生きているってことは、
なんか理由があるんだよ。






今晩もまた電話がかかってくるかもしれない。

つらい、切ない、どうしたらいい……。
思ったことを言えるあなたは幸せな人だ。


まけないぞ!
バーバーの悲壮感にも、
演技派の熱演にも、
どの戦法でいこうか……。


死んだジージーにあなたのことを話したら、
よみで本いっぱいあるがら、(読みたい本がいっぱいあるから)
とうぶん来るなと言ってたと、言おうか。












| ばばログ | 15:37 | comments(0) | trackbacks(0)
花より男子
 














久々の更新です。

桜とともに  独居老人がやってきました。


犬の年齢は、10歳ぐらいから急加速、
人の年齢も八十過ぎると一年が十年にも匹敵するようです。

施設に入ったのがいけないのでしょうか?



歩くのはすり足で、
自分の身体のようではないようです。

ボケるとは、
身体と心の分離でしょうか?

多少の違和感は感じているようで、
なんとなれば えなだ (どうなったらいいのだ)
と聞くのです。

それは今の今、
自分の身の置き所を問うているようでもあり、
これからの身の処し方を問うているようでもあります。


6日(火曜日)お天気がよかったので、
花見に行こうよと言ったら、
んたじゃ。(いやだ)
それでも支度を始めると、
やれ、しがたねじゃ。(やれ、しかたがない)
と、ようよう腰を上げ、
といっても、階段を降りるのが一苦労。

仕事場から譲ってもらった車椅子に乗せたけれど、
左のタイヤがぺッタンコ。
空気入れを取りに戻り、
空気を入れたけれどすぐに空気が抜ける。

どうにかなるさと(空気入れを持って)出発。
 何も言わず無表情。
途中スーパーによって、
海苔巻き、パン、バナナなどを買って、
桜のトンネルを抜けて川原へ。

今年は寒かったからずいぶん桜が長持ちして、
 が来るのを待ってくれていたんだよ。




ああきれい、おおきれい。
一人で悦にいるけれど  は無表情。

土手のスロープを登り、
ここらでお昼にしようよと言うと、
はらなばへね(はらはへらない)
私は腹が減ったんだよ。
朝も早くに起きてるし、
空気の入ってない車椅子押してきたんだもの。

手ぶくろとるよ。
手の平をぬれティッシュで拭いて、
海苔巻きをひろげる。

 箸を持ったはいいけれど、
手の震えが止まらない。
ふるえるなや、なんともしかたね。(ふるえて、しかたがない)
海苔巻きを箸の先でつかんでも、
口に行くまで落ちてしまう。
手でつかんで食べたらと言っても、
箸を持ったまま離さない。
そのうち海苔巻きころりんと草むらに消えていく。
落ちた海苔巻きをさして、
それなんとすなや(どうするのだ)

水をくれというからペットボトルを渡すと、
くぢさみずはらね。(口に水がはいらない)
むせてゴホンゴホンいいだす。


なんだかおかしくなって笑い出し、
一緒にゴホンゴホン。





                        




そのうち、
さびじゃ(寒い)と言うので、
仕方ない、帰るかと……。


   
タイヤの空気は完全に抜けている。
空気入れをとりだして入れ始めると、
自転車に乗ったお兄さんがスーッと寄ってきて、
どうしました?
直るかどうかわかりませんが見てあげましょうか?

お母様をどこかに坐らせていただければ、
なにか敷くものがありませんかね。
土手の上に座布団をおいて坐らせた。

ウエストポーチから道具を出して、
タイヤのチューブを外し、パンクの有無をしらべ、
虫ゴムが駄目になっていると交換。
キャップも合うかなあ、ああ良かった合いました。


世の中に、こんな親切な人がいるんだ。

傾斜があってすわりごこちが悪いでしょう。
せっかくの桜に背を向けて申し訳ない。
と言いながら30分はゆうにすぎ……。

お礼は気持ちだけでと帰ろうとするところを、
すいませ〜ん、
せめて記念に写真を撮らせてください。
なんか変ですが、
 と二人の写真もとっていただき、
見てください、この  の笑顔。

せっかく直してもらった車椅子だものと、
少し遠回りをして帰りました。

 曰く、なかなかええおどごだったそうです。
ちゃんと見てますね。
ああ、花より男子ですね。


















すいません、勝手に写真を載せました。





| ばばログ | 08:21 | comments(0) | trackbacks(0)
花見
 









昨日から冷たい雨が降っている。

親しい人ではないけれど、
また一人訃報を聞いた。

つい……日前までは元気でいたのに、
そうそう、〜っ子世にはばかるというではないか!

わたしなんぞ、死んだらなんと言われるのだろうか?











雨の中、胃カメラと超音波の検査に。
病院の検査待ちで、知り合いに遭遇。

彼はわたしより10歳ほど年下だが、
高校生の頃、脳腫瘍が原因で2年ほど植物状態だったと聞いた。

それが、ある日ぱっと目覚めたのだ。
それから車椅子になり、杖をついて歩き始めた。

父親をパーキンソンで亡くし、不幸続きだったけれど、
心優しい青年だった。
今はきちんと職につき、母親と二人で暮らしていた。

同じ待合室の椅子に坐った彼に、声をかけようか迷った。
わたしの名前が呼ばれた時、彼と目があって、会釈した。
「どこかわるいの?」
彼はうなずいた。














4月に入ったら独居老人がやってくる。
いや、もう独居老人ではないのだから、
なんと呼んだらいいのだろう?

冬ごもりで施設に入所した彼女は、
命綱の携帯電話を持ったけれど、
嘆くことも忘れてしまったようだ。

しかし、
寒いも、痛いも、不自由も解消されてしまったら、
毒が抜けて面白みがない。

最近は、
やっぱりえ(家)がいい。
えさかえてくらしてじゃ。
(家に帰って暮らしたい)
なってもするごどねがらねでばりいる。
(なんにもすることがないから寝てばかりいる)

こどもらは、やんややんや、
何の心配もないから、そこで暮らせという。
そこを出たら、もう戻れないんだから……。













ああ、なんということだろう。
あなたたちが子どもだったころ、
あかぎれひとつこしらえなかったよ。

あなたたちを引き連れて、
東京まで出かけたよ。
日本橋のデパートで、
「ダッコちゃん」を買う行列に並んだよ。



それなのに、
今はやっかいものなのかい。










車椅子を押すから、
桜を見に行こうよ。

下見に行ってきたんだよ。
桜が散らないでくれればいいけれど。
















| ばばログ | 14:10 | comments(0) | trackbacks(0)
師走
 












もう師走!
光陰矢のごとしだ     



夕刻、北東の空に、丸くて大きいお盆のような月が見えた。 
てらてらと光った月にはアバタ模様があった。

しばらく月とまともに見合って、
独居老人のことを思った。

彼女は、
夜になるとひょいと外に出て、月を拝んでいた。

手を顔の前で細かくすり合わせ、
苦しまずあの世に行けるようにと、
唱えていた。




















12月の1日から施設に入ることになった。
やむなく携帯電話を持たされ練習をしていた。

入所した日の夜、電話がなった。

おえだ。

元気な声だった。

なんとして、おめの声なばたげごと。(あなたの声は高いこと)

えっ、なに? 声変わりしたかな?

と、電話の向こうから、私の声が復唱する。

どーう? 感想は?
どーう? 感想は?

えーどごだ。さむぐねながえー。(いいところだ。寒くないのがいい)

そう、よかったね。
そう、よかったね。
ごはんは?
ごはんは?

うめけ、味噌汁もいい味だ。

いいなあ、わたしも行きたいよ。
いいなあ、わたしも行きたいよ。


なんだろう? この電話は?
冥界と通話でもしているのだろうか?
返ってくる自分の声と、母の声がかぶさる。



春まで、飽きずにいることができるだろうか?
楽をしすぎてボケるのも少し心配だけれど……。




















| ばばログ | 09:24 | comments(2) | trackbacks(0)
死なないクスリ
 




手術も終わってもう歩いているでしょうか?

病室にはPSはもちろん携帯も禁止です。
だから念力でブログを更新しています。



父の法要が終わって、私はすぐ帰ってきたのですが、
残った家族は一泊で温泉に行くことになっていました。


その日は独居老人、朝から眼鏡がないと探していました。
見えない目でクスリの袋をためつがえす見ていましたが、

「はあ、ぼげでしまたがな、なってもわがらねじゃ」

クスリの用意ができないと嘆く独居老人の手伝いをしました。

なになに、
これが朝食前に飲む薬。
これが朝食後に飲む薬。

昼食前に飲む薬。
昼食後に飲む薬。

夕食前に飲む薬。
夕食後に飲む薬。

ふぇーつ、なにこのクスリ! こんなに飲むの!
目薬が三種類、それに注射の液に……。
こりゃあボケてられないよ。

んだ。

声をひそめて独居老人が言いました。

これよー。
このクスリよ、死にたぐねぐなるクスリだ。

死にたくないクスリ?

んだ。
なんとしても死にでくて、しょがならねぐなる。
先生さ言たら、このクスリけだなや。

へぇー、このクスリ飲むと死にたくなくなるの?

んだ。おもわねぐなるなだ。

独居老人は大事そうにクスリの袋を抱えていた。
クスリの名前を控えて、成分を調べてみたいと思ったけれど忘れてしまった。











帰る日の夜、嵐がやってきて、
私は二階で寝ていたのだけれど、
亡者が風になって家を叩き、わめき、
家が揺れた。
ふだんは一人でこの音を聞いているのだなあと思うと、
死にたくなる気持ちがわかる気がした。

こころぼそくて、こころぼそくて、
こころの火が消えいりそうにじりじりと燻っている。
いっそのこと消してくれと、叫びたくなるような気がした。
















家に帰って、眼鏡は見つかったのと電話したら、
見つかったと言う。

どこにあったの?

めだれ〔前掛け〕のポケットさはてだ。

(大笑)











| ばばログ | 12:38 | comments(0) | trackbacks(0)
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